サッカーを知らない人も感動するEURO2016決勝
どうも、しゅーぴーです。
1ヶ月間の熱い戦いがとうとう終わりましたね。今大会の決勝は、まさに決勝に相応しい清々しい物語のあった戦いでした。それどころか、スポーツの素晴らしさ、仲間の素晴らしさを体感できる試合で、普段サッカーを見ない人にもぜひ見て欲しいくらいの試合でした。
ポルトガル✕フランス
今回のEUROはフランスがホスト国の開催でした。おおよそ開催国が決勝まで勝ち進むというのはよくあることで、フランスは優勝候補筆頭格のドイツを下してきています。それくらい、ホームアドバンテージ、地の利というものは強いです。
「上手いものが勝つんじゃなくて、強いものが勝つ。」
まあ、精神論だって一蹴する人もいるでしょう。しかし、上手いだけじゃ勝てない現象が実際にはサッカーではあります。そこがスポーツの面白さではないでしょうか。
下馬評ではフランス優勢の声が多かったようです。サッカー日本代表の香川選手は「3-1でフランス」と言ってました。一方、ポルトガルには絶対的エース、C・ロナウド選手がいます。ご存知の方には言うまでもないですが、世界最優秀選手賞等、何度も受賞しているくらいのサッカーの上手な選手です。
12年前に19歳でロナウドはEUROに初出場しましたが、優勝はありませんでした。さらに言えば、ポルトガル代表としての国際大会での優勝経験がなかったのです。クラブチームや個人のタイトルはほぼ取りつくしていますが、自国の代表としてのタイトル獲得は無かったのです。
そんな彼にとっては、今回のEUROの優勝は悲願なのです。それなのに、神様は残酷です。彼は前半25分もしない内に負傷退場してしまいました。決勝までフル出場してきた彼ですが、まさかの絶対的エースの決勝のしかも序盤での離脱を誰が予想したでしょうか。
しかし、ロナウドが退場してしまうと、それまでフランスに圧され気味だったポルトガルが少しずつですが、動きがよくなってきたのです。まるで彼の意思をチームが引き継いだように、下馬評を物ともせず、敢然とフランスに立ち向かっていったのです。
試合は0-0のまま延長戦へ。
すると、手当を終えたロナウドがベンチに戻ってきたのです。延長前半も両者得点のないまま、後半に突入。すると交代でセンターフォワードに入ったエデル選手が見事な個人技で得点を挙げたのです。しかしまだ試合終了まで10分程あり、気を抜けない状況は続きます。ロナウドはよほど昂ぶったのでしょう。監督しか入ってはいけない、ピッチサイドのコーチングエリアまで出てきて、監督と一緒になって指示を出し始めたのです。一度は入ってくるなと戻されたものの、いつのまにか出てきしまう程に熱い彼の感情がひしひしと伝わってきました。
そして、試合終了。
ロナウドの熱意とチームの意識が見事に融和した勝利でした。決してポルトガルはフランスに圧倒的に劣っているチームという訳でもありません。しかし、この勝利はロナウドが離脱した結果にもたらされたチームの結束感というものを抜きには語ることのできないものに思えてしかたがないのです。
技術は大前提。プロ同士の高いレベルの戦いで最後に差をもたらすものは、やはり感情なのでしょう。そういう正しい「熱さ」を持つことの大切さをこのEURO2016の決勝はわれわれに見せてくれたのではないでしょうか。
ではでは。