たのしい工学

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【コラム】いいプロレスだった2018年元旦の朝まで生テレビ

   

どうも、アイザワです。

今年もゆるりとやっていきますので、どうぞよろしくお願いします。

2018年初投稿は朝まで生テレビをみておもったことを書きます。

討論番組というプロレス

討論番組をあまりみないのですが、たまたまやっていたのでみてみたのがこの元旦にやってた「朝まで生テレビ」です。そもそも思うのは、討論番組って何を目的にしているのかがよくわからないなってことです。民放テレビ番組は視聴率をとる目的があるわけで、視聴者に楽しんでもらわなくては意味がないんですよね。そんな民放のテレビ番組で「討論」をやる。しかも、憲法9条の改憲についてとか、トランプ大統領はどうだとか、そういうのに興味があるひとがTV視聴者の過半数を占めるものだと考えるのと、興味のない人がTV視聴者の過半数を占めるのと、はたしてどっちが自然かってことだと思うんですよね。

きっとこういうことを討論して何か答えを出すのなら、テレビ番組でやるべきではないんです。純粋に「討論」の目的を果たすなら(議題に対して、なにか答えを出すとか)、テレビ番組っていう場でやってしまう時点で、テレビ番組のための討論っていう意味合いからは逃れられなくなると思うんですよね。

じゃあ、テレビ番組のための討論ってなにかっていうと、視聴者のための討論っていうことになります。つまり、討論という目的からはそれるんですよね。

出演者でどんな内容かは決まる

で、そんな朝まで生テレビですが、出演者は、学者とか、法律家とか、いわゆる世間一般的には頭のよいひとばかりが集っていたわけですが、そんな中、芸人ウーマンラッシュアワーの村本さんがおられるわけです。で、テレビ的には、この時点でシナリオはできあがっているんですよね。いかに村本さんが、学者的でない発言をして場を作っていくか。それがこの朝まで生テレビのおたのしみポイントってわけなんです。つまり、わすれてはいけないのは、討論をして正しいこたえにたどりつくことが目的ではなくて、討論をいかに楽しむかなんです。このメンバーに求められる役割はそれぞれきまっていて、学者の方々はいかに学者的だと思われる発言をするか。そして、村本さんはいかに学者的でない発言をするか。ようは出演者はいかに肩書に応じたポジショントークをとっていくかっていうのが、定石になるわけです。

だって、村本さんがものすごく学者的な発言をしていて、そのほかの学者の方々が素人じみた発言をしていたら、おかしいですからね。それじゃわざわざ肩書のあるひとをよぶ意味がなくなります。それなら、肩書をふせて議論すればいいだけですから。肩書をみせている以上、そこにもとめられているのは、いかにポジションを演じるかってことなんですから(そんな中、質問に対する答えがずれている学者さんもいるわけで、そういうところにツッコミをいれるのはおもしろいのかもしれません)

朝まで生テレビの台本がどれほどのものなのかは気になるところです。

やりようによっては村本さんが得しやすい討論

これがお笑いとかの討論だったら、村本さんはそんなに得することもなかったと思うのですが、以上のとおり、立場的に村本さんは素人意見が許されるポジションなので、いいたい放題やれるポジションにいたわけです。そういう意味で、村本さんはやりようによってはとっても得する状況にあったわけです。ひとりだけ異なった見識にもとづいた意見を出せるのは、発想が斬新になりやすいので有利ですからね。

それで村本さんもやはり優秀な方なので、しっかりとこのポジションをものにした結果がこちらだったんじゃないかと思うのです。

袋叩きも...元旦『朝生』のウーマン村本は全然間違っていない! 本当のバカは三浦瑠麗と落合陽一だ - エキサイトニュース(1/12)

村本さんの意見は知識がなくても言えるものであって、かつ、正論だったとおもいます。なので、こんな記事になったりする。

視聴者の側を意識したのは、さすが芸人さんだなと思いました。なんどもいいますが、これで学者さん諸氏が視聴者の立場を意識していたら、番組のコンセプトが壊れます。

なかなかよいプロレスだったと思います。そういえば、テレビ朝日さんは昔からプロレス中継もやってましたものね。

ただ、この記事のように学者の方々がたたかれてしまうのは、損だなと思いますよね。とはいえ出演するひともこういうことになる可能性は十分に織り込み済みで出演されているはずです。せめて議論の筋を間違えた発言はしないようにすればいいとおもいますけどね。

で、この記事にあった最後の村本さんのツイート

〈おれが朝生で無知を怒られていたことに対しておれのツイッターをみて会いにきてくれて「僕も知らない、あの場で村本さんが聞いてくれて嬉しかったそれを伝えにきた」と言ってくれた。おい、バカ学者ども、お前達は街の人を知らない。みんな仕事がある。お前らは知で飯食ってるから知ってるだけ。〉

っていうことで、村本さんはプロレスをほんものの戦いのように見せることで、また人気者になっていくのでしょうね。

(討論番組ではないところで、学者の方々がこの番組のような発言しかできないのだとしたら、村本さんの言うように「バカ学者ども、お前達は街の人を知らない。みんな仕事がある。お前らは知で飯食ってるから知ってるだけ。」ってことになるんでしょうけどね)

ではでは!

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