園子温さんに学ぶ、じぶんを貫くということ。
どうも、しゅーぴーです。
今日は、とある映画監督の本を紹介します。例えば、みなさんがやりたいことがあってもやれない理由ってなんでしょうか。健康上の問題、年齢の問題、家庭の問題、お金の問題、、、まあいろいろと各自の事情があるでしょう。
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例えば、やりたいことを貫き通して映画監督になる人は、どういう生き方をするのでしょうか。
園子温さんはわたしが邦画を観る時に、初めて監督名で作品を観ようと思った人です。このひとの作品はどこか詩的で、そして本能を揺さぶるような描写がかなりオープンにされたものが多く、結末も非常に多義的に解釈される、まるで小説を読んでいる気持ちになるような作品をつくる方だとおもっています。よかったらTSUTAYAさんで借りてみてください。おすすめは「紀子の食卓」です。
そんな園さんの著書を読んだのですが、なかなか刺激的な内容でありました。こういう考え方をする人だから、あんな作品が生まれるのだと、非常に納得しました。生活と人生の関係性の捉え方の感覚が非凡な方です。
作家が自分の価値観を守り抜くために必要なのは、冗談に聞こえるかもしれませんが、貧乏に負けないことです。自分の身の周りを思い起こしてみても、僕の好きな作家の幾人かは貧乏に耐え切れず、ある種のステータスを求めてどんどん他の業界へ去っていきました。
「非道に生きる」著 園子温 ISBN978-4-255-00677-2 P162
園さんは40代で四畳半の部屋に住んでいて、「こんなところに住んでいて恥ずかしくないの?」とよく言われていたそうです。しかし、本人は「いい歳こいて貧乏」はかっこいいと思っていたくらいだというのですから、普通の人とは明らかに違う感覚を持った方なのでしょう。本人はこう言っています。
要するに、周囲の人々と僕とでは「かっこよさ」の価値観がまったく違っていたのでしょう。逆にそうした基準を持っていなければ、つらい現実に潰されていたはずです。20代のあのとき、AV監督の道を突き進んでいたら自分は今頃どうなっていたか分かりません。
誰も強制していないのに社会に浸透しているステータスからはさっさと逃げて、ハチャメチャな人生を歩んでいる人を肯定したり受け入れたりできる、自分なりのものさしを持つことのほうが大切だと思います。
「非道に生きる」著 園子温 ISBN978-4-255-00677-2 P162
世間の要請や、目先の利に囚われて行動することを良しとしない。つまり、ブレることがないことはもとより、何よりも自分の基準を持って生きること。それが大切なのだということは、もう何度もどこかで聞いたことのあるような言葉ですが、これを実行できる人はそれほど多くはないはずです。逆に言うと、まずはこれを実行できる人が、それなりのことを成すのかも知れません。
というわけで、つづきはまた明日に。
ではでは。