データからよみとく転職のホンネ
どうも、しゅーぴーです。
だれでも一度は転職を考えたことはあるのではないでしょうか。今日は転職のことについて書いてみようとおもいます。
向こう3年間の転職動向
今後3年間の転職者の採用予定をみると、「転職者を採用する予定がある」事業所割合は 52.6% となっている。これを産業別にみると、「情報通信業」が 70.5%で最も高く、次いで「生活関連 サ-ビス業,娯楽業」が 65.5%、「運輸業,郵便業」が 65.1%となっている。事業所規模別にみると、事業所規模が大きいほど「転職者を採用する予定がある」事業所割合が高くなっている。 「転職者を採用する予定がある」事業所について、新規学卒者との優先順をみると、「転職者を 優先して採用したい」が 33.2%、「新規学卒者を優先して採用したい」が 12.2%となっている。
(引用:http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-h27-1-04.pdf)
もっとも転職者を採用する予定のある「情報通信業」というのは、ITやマスコミです。しかし、マスコミはそれほど転職者の門戸が多いわけではないので、実質はIT系の需要と読み替えても良いのかもしれません。次いで「生活関連 サ-ビス業,娯楽業」というのは、理美容業、旅行業、冠婚葬祭業、映画館賃貸業等で、「運輸業,郵便業」というのが、鉄道,自動車,船舶,航空機又はその他の運送用具による旅客,貨物 の運送業,倉庫業,運輸に附帯するサービス業です。昨今の報道のようにIT人材不足というのはやはりそのようで、それに次ぐ「生活関連 サ-ビス業,娯楽業」「運輸業,郵便業」というのは、そもそも人材流動性の高い職種ということでしょうか。
転職者のホンネ
転職者が直前の勤め先を離職した主な理由は、「自己都合」が75.5%と最も高い。「自己都合」による離職理由(3つまでの複数回答)は、「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」が 27.3%で最も高く、次いで「満足のいく仕事内容でなかったから」が 26.7%、「賃金が低かったから」が25.1%となっている。
転職者が現在の勤め先を選んだ理由(3つまでの複数回答)は、「仕事の内容・職種に満足がいくから」が 40.8%で最も高く、次いで「自分の技能・能力が活かせるから」が 37.5%、 「労働条件(賃金以外)がよいから」が24.9%となっている。
(引用:http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-h27-houdou.pdf)
この結果を整理しますと、
【離職理由】
「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」(27.3%)
「満足のいく仕事内容でなかったから」(26.7%)
「賃金が低かったから」(25.1%)
【転職で現在の勤め先を選んだ理由】
「仕事の内容・職種に満足がいくから」(40.8%)
「自分の技能・能力が活かせるから」(37.5%)
「労働条件(賃金以外)がよいから」(24.9%)
という結果になっています。ふつうに考えると、離職理由を補うように勤め先を選ぶと思うのですが、実際は異なっているようです。残業とかが嫌で、仕事もつまらない、さらに、給料も安いからその職場をやめようと思う人が実際に転職先に選ぶのは、とにかく仕事が楽しそうで、前の職場で培ったスキルも活かせて、残業とかも少ないというところが本音のようです。つまり、実際に転職を思い立ったときと転職先を決定するときの意識は微妙に異なるということです。さらに、学歴別にみてみると、
選んだ理由のうち一番の理由を最終学歴別にみると、「仕事の内容・職種に満足がいくから」 は、おおむね、学歴が高くなるほど高く、「賃金が高いから」は、おおむね、学歴が高くなるほ ど低くなっている
(引用:http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-h27-2-03.pdf)
ということで、学歴が高い人ほど、賃金を理由に転職先を決定していないという結果があるようです。
(一部引用:http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-h27-2-03.pdf)
さらに地元だからという理由で転職する理由が大学院卒になると一挙にふえるという結果です。おもしろいですね。大卒だと高卒と同等くらいの水準ですが、院卒になると全学歴の中で最も地元に帰りたくなる。修士卒で6年、博士で10年近く大学にいることになるわけで、他の学歴とはやや異質な結果になるのかもしれませんね。たとえば博士まで行くとポスドク問題等、なかなか正規雇用が難しかったりと、雇用が不安定な時期が続くことが往々にしてあるわけで、事情があるのかもしれませんね。