【エンジニア 情報収集】Cloud OnBoard参加メモ
Google Cloud Platformの初級セミナーにいってました。社内のインフラを今後クラウド化していくための知見を得るためのお勉強です。
◆オープニング
Google合同会社 中井悦司氏
Google社員の書いた論文解説についてまとめている
Googleを支えるテクノロジー
https://www.school.ctc-g.co.jp/columns/nakai2/nakai201.html
中井さんはトークがとてもおもしろい方でした。
そしたら、たくさん本を執筆されていてる方だったのでさらに驚きました。
もともとRed Hatにおられたようで、ほかにもLinux系の本も数多く執筆されているようです。
くわしくはAmazonを見てみてください。
◆トレーニングセッション
CloudACE 高野氏
Google App Engine(GAE) PaaS
アクセスがなければ課金されない
コードを書いたら、gcloud app deployでデプロイするだけ
PaaS(インフラレイヤーを意識する必要がない)
アプリケーションエンジニアには、重用される
【GoogleCloud 中井悦司氏からの補足】
実は、kubernetes(k8s)でできることは、GAEでできてしまう
→なぜk8sのほうが人気?
おそらく、他のクラウドからオンプレまで、プラットフォームを選ばずに利用できるから。(ロックインされない)
GAEは10年前から存在していた → 人気がでない → AWSのEC2(GCPのGCE(IaaS)に相当)に人気をさらわれる
IaaSのほうが需要あり?
Google Kubernetes Engine (GKE)
・GKEはGCEとGAEの中間的存在
Google Cloud Functions
・トリガー処理ができる
・ログはStackdriver Loggingで
ストレージとデータベース
Non-Relational → 分散型ストレージ
Cloud SQL
・既存のアプリケーションの移行に利用
Cloud Spanner
・RDBSでありながら、整合性を失わずにマルチマスタでスケーリングできる。
トランザクションの多いところはSpanner、そうでないところは他のもので利用。
Cloud Datastore
・GAEの裏で動くためのDBとして誕生した
・フルマネージドなのでインフラの世話の必要なし
・複雑なSQLはSpannerとCloudSQLを利用
BigQuery
これもGoogle社内でもともと利用されていたシステム(旧ドレメル)
Googleのデータアナリストが利用
・ユーザがすべきことはデータをアップロードして、クエリを投げること
【GoogleCloud 中井悦司氏からの補足】
料金について
1PBのクエリで50万円(5分で1PBのクエリが投げられるのは魅力ではあるが)
予算を超えそうになると、アラートが投げられて停止する
使い放題の裏メニューあり(要営業相談)
【CloudACE 高野氏の質問】
Spannerについて
RDBは水平スケールできない。なぜSpannerはRDBで水平スケールできる?
従来のRDBのボトルネック(ストレージがひとつ)
しかし、Spannerはストレージが分散している
従来のRDBはトランザクションで整合性をとる必要がある
この問題についてSpannerはどう解決をしているのか?
Spannerが水平スケールする機構
タイムスタンプでトランザクション整合性を保つ
とはいえ、そもそも各サーバ間で時刻同期をとるのが難しい
↓
Googleは超高性能なNTPサーバ(原子時計を内蔵)をつくって、時刻整合性を実現
これにより、無限にスケールするRDB、Spannerが実現された。
・機械学習
Tensorflow(機械学習用ライブラリ)について
ほとんどのエンジニアはTensorflowなどのLowLevelAPIを使える必要はない(研究者等向け)画像分類器など、独自のモデルを構築したり、精度向上について探求する必要のあるひとが利用する程度
アプリケーションエンジニアはどちらかというと、学習済モデルをAPIから利用するのが主
とはいえ、学習済モデルをAPI利用するのも事足りない。。
↓
Cloud AutoMLを利用する
学習済API
Cloud Vision API
顔の表情から感情分析が可能
→ にらめっこ判定システム
Cloud Speech API + Cloud Translation API
→ 翻訳システム
Dialog Flow + Cloud Translation API
→ 翻訳機能付きチャットボット
Cloud Natural Language API
品詞分解、感情分析も行う
https://cloud.google.com/natural-language/
Cloud Video Intelligence API
MSのvideo Indexer的な
https://cloud.google.com/video-intelligence/#demo
◆クロージング
【GoogleCloud 中井悦司氏からの補足】
Cloud Video Intelligence API
動画の内容検索が可能。
AutoMLは今後も内容充実(動画系のAutoMLも今後登場してくる予定)
Text to Speechもある。
学習済モデルAPIは、組み合わせが重要。
まずは、既存のAPIサービスの組み合わせからはじめて、どういうものができるのかを探るのが大切。
まとめ
IaaS系サービスに需要があるのは、世の中にはWeb系以外のソフト会社が数多くあって、その需要を満たすにはGAEじゃないとおもっているユーザが圧倒的多数なのではないかとおもったのでした。GAEでGKE相当のことができるなら、そういう構成を考えてみるのもひとつですよね。とはいえ、たとえばメルカリさんとかはGKEをつかっているようですし、Web系のニーズもそのままGKEではなくGAEで代替するというのも最善手というわけでもないのかとおもったりしました。そして中井悦司さんの朗らかな語り口で本質的な解説がとてもためになりました。