たのしい工学

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【コラム】日本の科学者は落合陽一さんを見習ったほうがいい理由

   

どうも、アイザワです。

今日のウェブ記事に、青色発光ダイオードでノーベル賞を受賞した中村修二さんのこんな記事がありました。

なかなか、日本の科学の将来は明るくはなさそうです。

ノーベル物理学賞受賞の中村氏「日本は研究者から選ばれない。上意下達が過ぎる」

https://newswitch.jp/p/11126

 

これを見ておもったのは、日本っていう国には、どうも実力云々以上に、恰好とか、制度とか、そういうカタイことに縛られる風土があるようだということです。

「日本は選ばれないだろう。最近、給料を増すからと東大に引き抜かれた同僚が1年で帰ってきた。『あんな共産主義国では研究できない』と漏らしていた。京大に准教授としてスカウトされて帰ってきた研究者は、『同じ研究室にもかかわらず教授との面会にアポが必要。直接連絡がつかない』と嘆いていた。日本の研究室は上意下達が過ぎる。米国は学生と教授が対等だ。もし研究で不正を強いれば、裁判になり、自分の首が飛ぶ」

(引用:https://newswitch.jp/p/11126)

一体大学の研究室とは何をする場所なのでしょうね。研究よりも、威厳と風格が大切なのでしょうか。こういう研究とは関係のない部分で面倒を感じているのは、どうにも意味のないことです。と、ここら辺で本題に入っていきましょう。

先日はとうとう情熱大陸にも出演された科学者の落合陽一さんを皆さんはご存じでしょうか。私は3年前くらいになんかの講演会でたまたま見かけたのが初めてでしたが、その時からあたまがものすごくいいんだろうなあと、その話ぶりからずっとおもっていました。落合陽一さんは日本人で中村修二さんに続いて二人目となるWorld Technology Awardという賞を受賞されています。

で、筑波大で准教授をしながら、ピクシーダストテクノロジーズ社の経営者でもあるのです。で、どんな会社なのかというと、

ピクシーダストテクノロジーズは計算機自然 (デジタルネイチャー) の到来を見据え、魔法のように生活に溶け込む End to End のコンピュータ技術を開発していきます
IoT 時代を迎え、様々な道具がインターネット化し、ガジェットが生活の中にあふれています。我々はそういったモノ中心の IoT の在り方でなく、End to End の社会実装、人口減少や高齢など社会問題や企業のイノベーション開発の問題に具体的な解決策を打ち込み、計算機自然 (デジタルネイチャー) のビジョンを描くためにこのプロジェクトを立ち上げました。
コンピュータが自在に操作できる「場」や「空間」が問題を解決し、体験を向上させる、我々はそのため音、光、電波あらゆる波の合成技術、物性についてのデジタルファブリケーション技術や AI 技術を用いて制御し人類社会の貢献に努めていきます。社名の “Pixie Dust Technologies” とは直訳で「魔法技術」を意味し、魔法のように生活に溶け込むコンピュータ技術を開発していくことを表しています。

ということで、落合さんが研究したものを、企業として商業化するような組織ということです。ここがなんとも素晴らしいですよね。日本は科学技術となると、研究者、科学者、それに対して企業というように、役割が分かれていることがほとんどです。そこで、さきほどの中村修二さんの記事に戻ると、

ー米国学術界の状況は。
「米国は基礎的な研究は国の資金にサポートされているが、工学系の研究室はほとんど民間資金で運営している。国のサポートは小さく、民間から資金を集められなければ研究を続けられない。工学系の教授の50%は自分の会社を持っていてほぼ100%が企業向けにコンサルしている。教授はベンチャー経営者のようなものだ。企業へのコンサルで接点を作り、共同研究の資金を集める。これを原資に研究体制を整える。私はベンチャー2社を経営しているが、多い方ではない」

というわけなんですよね。つまり、言いたいことは二つ。

・落合さんのやっていることはものすごく先端的

・中村修二さんと似通う部分が多い

日本の工学系の教授で自分の会社を持っているひとはどれくらいいるでしょう。かなり少ないんじゃないでしょうか。だからこそ、官僚主義的で共産主義的なのは、教授のポストの居心地がよほどよろしかったり、、。落合さんはおっしゃることもものすごく賢いですし、実際に行動していることも最先端で、合理的なんだなあと、情熱大陸を見て、この中村修二さんの記事を見ておもいました。

日本の科学者はお上の意向でお金がないなら、自分の研究成果を利用できるような会社を自分でつくって、お金を集めながら、成果を挙げてゆくという発想をもってもいいんじゃないかなってことです。それが世界の最先端のスタイルですし、現にこうやって優秀な人はやっていますし。そのほうが、さまざまな相乗効果があったりして、研究開発もすすんでいく気がするのですがね。

っと、ちなみに落合さんの情熱大陸見逃しちゃった人、もう一回見たい人はここから見られますよ

https://dizm.mbs.jp/title/?program=jounetsu&episode=11

(2017年11月26日 22:59 まで無料で見られます)

ではでは!

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